人生を変えるほどの歌詞−音楽ライフ−

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a watercolor シングル セイコウトウテイ  スネオヘアー 歌詞

a watercolor シングル セイコウトウテイ  スネオヘアー 歌詞
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作詞:渡辺健二 作曲:渡辺健二

セイコウトウテイ、この曲は後悔を歌ったものです。この曲は凄い!歌詞の構築の仕方が!精密さが!詩を曲に当てはめることによって歌詞になる。本の字ではなく、ポエムでもなく。複雑な歌詞の構成と人の心を揺さぶる歌詞が共存した時、少しの緊張感となんとも言えない高揚感を持った曲が生まれる。この曲はまさにその様な曲であり、名曲と呼ばれるものだろう。
「空想もいつか〜知らない誰かの顔寄りそう」


別れの後の詩。「知らない誰か」=新しい恋人。まだ彼女の事が気になってる。いつも彼女のことを思い出してしまうのだろう。楽しくやっているかな?とか。空想とは、新しい彼氏ができてしまうのかな〜。といったところだろう。彼女が新しい彼氏を作っていることで、自分のことなどもうこれっぽっちも気にしてないことを知りつつ。もう寄りを戻せないとわかりつつ。
「冷たい雲が〜加速していく空」


スネオさんお得意の心境や状況を空に例えた詞。湿り気を含んだ雨雲。

「眠っちゃいないさ〜おざなりなら」


サビに掛かっている。負け惜しみの様な台詞。彼女への未練や、彼女の自分に対しての無関心さに悔し紛れに言ったサビの心情を込めてある、そしてサビへ
「置き去りなのは〜かすれたような言葉だけ」


別れの前の事を歌った詩。置いていったのは僕の方さ、別れてしまったのは君が原因さ、と悲しげに響く。彼女の「待って」という言葉だけが聞こえる。ここでひとつ言える事がある。この時、彼女の声は聞こえてたのだ。つまり止まって手を差し伸べることもできたし、彼女のペースに合わせて進んでいくこともできたのだ。それもせず、彼女を置き去りにした事もたいした事じゃないと思いながら。ただ彼女を見捨ててスピードを上げる。
「何気ない情景に〜光は射していますか ねえ」


彼女のことを気にしている。この詩にも彼女のことを想っていることが伝わる。ここで「〜いますか」と彼女に問いかける様な詩になっている事にも注目してほしい。このことで「ねえ」の言葉に意味を与える。「ねえ」この言葉はすごく深い心情が込められている。「ねえ」その言葉には、普通に会話していた昔とは違い、「ねえ」と強く聞かないと返事がない、いや強く聞いても返事がない、二人の間の距離感を、深い溝を、二人の今の関係を訴える。「ねえ」という何の変哲のない普通の言葉でさえ、心を切々と表現する悲しい一声に変化する。スネオさんの凄さと、歌詞の奥深さに感心させられる。
「一秒前も〜形を変える空」


これもスネオさんお得意の心境や状況を空に例えた詞。ものすごい勢いでその景色を変える。

「忘れちゃいないさ〜これきりなら」


前の詩と同じ。
「会うたび〜今なら連れ出して行けるのに」


ここは、サビの詩にかかっている。「置き去りなのは 君のほうだよ」今なら連れ出して行ける、僕のスピードで
「振り向いたのは〜残像も置き去りに」


別れがつらい方は君の方だったはず、君の事を大切に想ってなかったのは僕の方。つらい別れでもなく、彼女を置き去りにした
「震えてたのは〜曇り空が笑ってる」


ひとつ前のサビとの対比になっている。分かれる際、辛かったのは彼女、振ったのは自分なのに、辛かった彼女は新しい人と一緒にいて、自分のことなど忘れた感じで、振った自分は彼女のことが忘れられず、未練がある。自分のなんて愚なことをしたのだとの後悔が、もう変わることのない、なんとも惨めな状況の中にいる馬鹿な男の物悲しい気持ちを込み上がらせる
「薄れる影を抱きしめて」


抱きしめても君はいない。君のぬくもりも、抱きしめた時の感覚も薄れていく、消えていく
「一度は消えてた君の横顔が〜無理だとわかったとしても」


置き去りにしてまで自分のスピードを下げられなかった。彼女を自分勝手に捨てて、別れた後に彼女の大切さに気づいたんだとしても、彼女を深く傷つけてしまった後で、そんなわがままが通じないって解っていて。自分のことを怨んでいるくらいの彼女に、この気持ち伝わるはずなく、その資格もない。彼女を傷つけたのは自分の方で、傷ついたのは彼女の方で、いまさら後悔しても元の間柄には戻れなくて、それでも忘れられなくて、会いたくて。「新しいニュアンス」昔の頃には戻れない、でも違ったカタチでまた会えないかな、ぎこちない関係じゃなく、笑顔で、笑いあえるような。

「セイコウトウテイ」この言葉には二つの意味がある。一つは成功到底という意味。「いつか成功到底 無理だとわかったとしても」二人の間の溝は深くてもう戻れない関係であっても、無理だとわかったとしても、会いたい。もう一つの意味が西高東低という意味。スネオさんお得意の心境や状況を空に例えた詞なのだ。この曲の随所にも空で例えて箇所がある。そこの詩は、この言葉に西高東低の意味を与えるひとつの役割を果たしている。西高東低とは、その気圧配置になると日本では、厳しい冷え込みが訪れるとともに、雨雲が発生し、激しい雨が降り注ぐ、という気圧配置のことだ。つまりこの先のある心境、状況は暗い雨雲、冷たい雨風の結果になっていくだろう、と。成功到底、西高東低、どちらの意味も同じような意味で使われている。だがそのことが、セイコウトウテイという言葉に、深く、そして冷たい、悲しみに満ちた言葉にしている。そしてこの言葉があってこそ、心の中にあるささやかな願いが、あまりに無意味で叶わない事だと滲み出て、それでも願う、その気持ちが、いかに真に願っていることを伝えさせる。
「セイコウトウテイ」この文字がなぜカタカナなのかといえば、やはりこの二つの意味を両方伝えたかったからだろう。「セイコウトウテイ」この言葉が、いかに深い言葉かがわかる。だが難しすぎる。この言葉を理解している人はどれほどいるのだろう。難しすぎて、一回聞くだけでは理解できない範囲までいってしまっている。難解なのは、この言葉だけではない。サビの部分の歌詞だけを見れば、彼女を捨てたことを自慢している様な歌詞にしか見えない。歌詞全体を理解して始めて、サビの歌詞の意味は読み取れるのだ。スネオヘアーが世にあまり知られていないのはこういった理由からかもしれない。だがスネオさんの歌詞は超一流である。スネオヘアーが好きという人はリスナーとして、音楽にとっても、歌詞にとっても、上級者だろう。

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コメント

  

この曲についてのスネオさんのインタビューがありました。。。
http://keytalk.jp/unga/unga_89/vol89_p5.html

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音楽をこよなく愛する人。特に歌詞の世界にに魅せられ続けてます。バンドのボーカルしています。


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